投資における「複利効果」とは?
複利というのは、金利に対しても金利が付くというものです。投資、資産運用を成功さ瀬、資産を順調に殖やすためにはこの複利による運用というものを外すことはできません。
複利は利が利を生んでいくというものです。対義語は単利です。投資、資産運用を考える上では複利で運用するということを前提に組み立てていく必要があります。このページでは複利の説明とどうしたら複利効果をより高めることができるのかを説明していきます。
単利と複利の違い
金利を考える上では「単利」と「複利」という考え方があります。よく投資の分野では「複利効果」などといわれることもありますが、この単利と複利とは一体どういうことでしょうか?
単利とは、金利について1年間で考えることを指します。例えば、100万円の3%(単利)という場合1年後には3万円の金利を得ることができ、2年後にも3万円の金利を得ることができるという意味です。
対して、複利とは1年目に得た金利を翌年にも再運用することで金利に対しても金利が付くという考え方です。さっきと同じ例で言えば、1年後には3万円、2年後には、3万900円、といったように、2年目には3万円の3%である900円が増加していきます。
この900円部分が「複利効果」と呼ばれる部分となります。これだけ見るとわずかに思えるかもしれませんが、30年後を考えてみます。
単利の場合:190万円(元本100万円) 利回り90%
複利の場合:242万円(元本100万円) 利回り142%
と、このように複利で運用した方が5割以上も成績が良いということになります。複利のパワーをご理解いただけたでしょうか?
複利の効果を高めるための2つのポイント
それでは、この複利効果を高めるためのポイントはなにでしょうか?
答えは「運用期間の長さ」と「利回りの大きさ」という二つが挙げられます。
運用期間の長さは複利効果を高める
投資の基本として投資は若いときに始めるのが良いといわれていますが、それはこの複利効果のことを指します。例えば1000万円を20年年利3%で運用した場合、20年後には1806万円になっていますが、これを40年運用した場合は3262円と3倍以上の運用成果となっています。
このように、投資については「複利」で考えることが重要なのです。また、投資をする心構えとしてもできるだけ長期間の運用を心がけるということが重要です。
複利シミュレーション
それでは、複利による資産運用の力を見ていただくために複利による資産運用のシュミレーションを行います。Aさん(30歳)、Bさん(40歳)、Cさん(50歳)の3名がそれぞれ60歳を満期として積立投資をしたとしましょう。
Aさん:30年間、毎年20万円
Bさん:20年間、毎年30万円
Cさん:10年間、毎年60万円
それぞれ積立総額は同じ600万円です。具体的にどのくらいの差がでるのでしょうか?利回りはそれぞれ年利5%とします。
Aさん:1328万円
Bさん:991万円
Cさん:754万円
実際の結果は上の通りです。総投資額は同じでも長い間複利運用ができるAさんの方が圧倒的なリターンとなっています。投資は若いうちにというのは、金額は小額であっても複利効果を活かせば大きな金額の運用に勝ることもあるというのがこの複利効果の力なのです。
ちなみに、Bさん、CさんがAさんと同じ金額を得るためにはBさん「年40万円、総額800万円」、Cさん「年105万円、総額1050万円」の資金が必要となる計算になります。
時間って本当にすごいですね。
利回りの大きさと複利効果
運用期間の長さと同じように、運用できる利回りの高さも複利効果に影響を与えます。
1% | 2% | 3% | 4% | 5% | 6% | 7% | 8% | 9% | 10% |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.3478 | 0.8114 | 1.4273 | 2.2434 | 3.3219 | 4.7435 | 6.6132 | 9.0624 | 12.268 | 16.449 |
上記は30年間複利で運用した場合、1万円を投資した時の利息の合計です。
1%だと3478円の利息ですが、2%だと8114円、3%だと14273円と%の伸びよりも利息の伸びが大きくなっていることが分かるかと思います(下記のグラフも参照)。
複利はマイナス方向にも作用する
複利は資産運用で考えればポジティブになりますが、逆方向にも作用します。
代表的なのが借金です。
借金には金利かかります。この金利にも金利がかかる複利効果が発生することになります。言い換えればローンを組むときは「できるだけ金利を抑える」+「返済期間を短くする」というようにすればマイナスの複利効果を小さくすることができるという事です。
<このカテゴリのトップに戻る>:投資を始める前に | |
---|---|
Back:分散投資とリスク分散 | NEXT:投資は儲けるのが目的ではない |
株式投資のパートナーである証券会社は自分の投資スタイルや目的にあった証券会社を選びましょう。 ・証券会社比較ランキング <目的別おすすめの証券会社> ・外国株投資がやりたい ・投資信託投資がやりたい ・国内株/IPO投資に興味 ・株主優待投資がしたい |