投資信託
投資信託とは、複数の投資家が資金を出し合うことで、多額の資産としてその資産を運用のプロであるファンドマネージャーに委託することで、小額の資金で分散投資を可能にする投資方法です。近年では、証券会社・銀行などで多数の投資信託が販売されています。ここでは、投資信託の基礎や仕組みについて説明していきます。
投資信託とは
100万円しか持っていないのに、日経平均対象銘柄全てを購入するということはまず無理ですよね。ですが、100万円を1万人で投資すれば投資可能額は100億円にもなります。そして、ファンドはその100億円を利用して様々な投資対象に分散投資を行い、その利益は拠出額に応じて分配される。という仕組みです。 また、投資信託は手軽に分散投資ができるという特徴があります。分散投資のメリットはリスクの分散です。 例えば、一銘柄に対する投資の場合、一年間で40%のブレがあっても十銘柄に投資すればそのブレは集約され小さくなります。これが投資信託の分散投資によるメリットです。
投資信託の種類
投資信託は大きく「購入できる期間」「ベンチマークの水準」「投資対象」などにより分類することができます。
購入する期間による分類
オープン型投資信託
オープン型投資信託とは追加型ともいわれ、いつでもその投資信託を時価で購入する事ができるタイプのものです。
クローズ型投資信託
クローズ型投資信託とは単位型ともよばれ、オープン型の逆で最初の設定日にしか購入する事ができない投資信託のタイプです。
ベンチマークの水準による分類
パッシブ型投資信託
パッシブとは、あるベンチマーク(目標)があり、その目標と同じ動きをすることを目標とする投資信託です。 代表的なベンチマークとしてはTOPIX(東証株価指数)、日経平均などがあります。手数料は安めに設定されています。
アクティブ型投資信託
投資信託は同上のベンチマークを上回る運用を目指す投資信託です。例えば、日経平均をベンチマークとした場合、日経平均の一年の騰落率よりも高い水準の収益を目指すタイプの投資信託です。一般的に、パッシブ型投資信託と比較して手数料は高めです。
絶対収益型投資信託
基準は設けずに、今の基準価格よりも名目価格をプラスにすることを目的とした投資信託です。オプション取引などのデリバティブを活用することが多いタイプです。なお、絶対に収益を上げるという意味ではないので注意。
投資対象による分類
公社債投資信託
公社債投資信託は、株式というポジションは一切取らず、債券だけで運用する投資信託です。証券会社の普通預金的存在であるMRFも公社債投資信託の一種です。比較的リスクは低めです。 ただし、外国債投資信託などの場合、為替リスクがそれにプラスされるので、ある程度リスクは高くなります。
株式投資信託
例え1%でも株式を組み入れた投資信託は株式投資信託となります。(たとえ、残りの99%を債券で運用したとしても)代表的なものに下記の投資信託があります。
■ETF・・・日経平均(225銘柄)に採用されている銘柄を組み入れている投資信託。日経平均と連動する為、初心者にもわかりやすい。ただし、100%連動するというわけではないので注意。
■シュローダーやフィデリティといった投資信託運用会社が運用する投資信託・・・ファンドマネージャーと呼ばれる人が日々投資対象を選別し、投資している。プロが運用する為、儲かる時は儲かる。ただし、その分高い手数料を支払う必要がある。
その他投資信託
REITなどのように、不動産(ビルの賃料など)を対象とした投資信託やアイドルの売上金などを対象としたファンドがあります。
投資信託のリスクとメリット
投資信託のメリットとしては小額から分散投資が可能であること、またファンドマネージャー(プロ)に運用してもらえることが挙げられます。自身は投資に対する知識が少なくても専門知識を持ったプロに運用してもらえます。
対して、投資信託のデメリットとしては、
(1):手数料が割高
(2):リスクが見えにくい
などが挙げられます。手数料については、購入時に数%、さらに毎年信託報酬として数%が差し引かれてしまいます。通常の株式の購入でしたら売買を含めて0.数パーセントの世界ですから、こうしてみると手数料は割高となってしまいます。
また、プロが運用している以上はリスクは少ないと思われるかもしれませんが、投資信託の中には比較的ハイリスクな商品に投資しているものもあります。また、必ずしも運用益がプラスになるわけではありません。
このように、投資信託は万能の商品ではありません。しっかりとリスクを把握した上で投資信託を購入するようにしましょう。
投資信託に関するコラム
以下では、投資信託に関する最新の時事ネタなどをわかりやすく紹介していきます。
・ベンチマークの罠
・ファンドオブファンズの落とし穴
株式投資のパートナーである証券会社は自分の投資スタイルや目的にあった証券会社を選びましょう。 ・証券会社比較ランキング <目的別おすすめの証券会社> ・外国株投資がやりたい ・投資信託投資がやりたい ・国内株/IPO投資に興味 ・株主優待投資がしたい |