債券投資
債券は、預金と特徴としてはかなり似てはいますが、リスクに関しては大きく違います。特徴の一つは、元本保証の商品ではないということです。満期時には満額を受け取ることができますが、途中売却する場合などは金利情勢等により元本が変動するからです。また、一口に債券と言っても、円貨建て、外貨建て、高格付け債、ハイイールド債など様々な種類があり、それぞれのリスク等も異なります。
債券投資とは
債券とは、借金証書のことです。国や地方公共団体が発行する債券のことを公債(国が発行するものを国債、地方公共団体等が発行するものを地方債とも言う)。事業会社が発行するものを社債、一定の金融機関が発行する債券を金融債といいます。
債券の購入者は発行体に対してお金を貸している事になりますので、貸しているお金に対して金利(クーポン)を受け取ります。そして、そのクーポンは発行体の信用力、期間に応じて決まります。
一般的に、 信用力が高い発行体の債権の金利は少なく、期間が短いほど金利は低くなります。(発行体の信用力が高いものほどデフォルト(返済不能)になるリスクは小さいですし、期間が短いほど業績が落ちるリスクが小さいため)円建て債券で最も信用力が高いとされているのが、国債です。一般に長期金利といわれるものは10年国債の金利水準です。
債券と預金の違い
債券と預金のもっとも大きな違いは、満期前の期間における価格の変動です。
債券投資では、そのときの市場金利により「債券価格」が変動するのです。例えば、満期1年、金利1%の債券が発行されたとします。その年の途中に景気がよくなり金利が上がり、半年後には満期1年で金利が3%の債券が発行されたとします。すると、最初の1年、1%の債券の価値は相対的に下落してしまいます。
このため、満期前に債券を現金化しようとする場合、市場の金利同行により債券の価値(債券価格)が変動するという違いがあります。(ただし、満期時点では、債券価格に関わらず満額が支払われます)
詳しくは「預金と債券投資の違い」で詳しく解説しています。
債券の種類と特徴
債券は大きく「金利の支払い方法による分類」「通貨による違い」「オプションによる違い」で分類することができます。
金利の支払い方法による分類
・普通債(利付債)
普通債とは、通常半年に一回規定された金額の金利(クーポン)が支払われるタイプの債券です。利率は発行時点で固定されたもの(固定金利)と、市場金利によって変動するもの(変動金利)があります。
・割引債
割引債は、あらかじめ割引された価格で販売されて満期時に額面満額が支払われ、差額が金利相当にあたる債券です。途中で金利は支払われません。
発行体による違い
・国債
国が発行する債券のこと。外国政府の発行する国債を「ソブリン債」ということもある。最近では「個人向け国債」のように個人しか買えない国債が人気。
・地方債
地方自治体が発行する債券のこと。
・社債
いわゆる事業会社や銀行など「企業」が発行する債券のこと。発行体の信用リスクがある。ただし、国債などと比較すると金利が高いことが多い。最近では「SBI債」や「マネックス債」など個人をターゲットにしたネット証券を中心に販売され好評です。
・ユーロ債
ユーロ市場(日本国外の市場)で発行された債券のこと。EUとは関係ありません。
通貨による違い
・円債
円貨建ての債券となります。
・外債
外貨建ての債券となります。米ドル、ユーロなど様々な通貨のものがあります。最近ではオーストラリアドルなど高金利通貨も人気です。なお、外債の中には利息だけ円で支払うものや利息は外貨だが、元本は円で償還するものなど多彩なバリエーションがあります。
オプションによる違い
・転換社債
債券に株式と転換するオプションが付与された債券です。例えば債券額面100円につき1株と交換することもできるといったオプションが付いた債券。この場合、株価が1株101円以上の場合に株式に転換して売ることでキャピタルゲインを得ることができます。
・仕組債
様々なオプションなどを付与して作られた高度な金融技術を駆使して組成される債券のこと。非常にリスクの高いものからローリスクなものまで多数の種類があります。
債券投資に関するコラム
以下では、債券投資に関する最新の時事ネタなどをわかりやすく紹介していきます。
債券投資についてなら、「債券投資ガイド」でより詳しく説明されています。債券投資の基本から、債券投資に適した証券会社選び、「債券の種類」についてまで分かりやすく説明します。また、「債券用語集」では債券に関する様々な用語が解説されています。
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