定期保険 / 生命保険の種類
定期保険(ていきほけん)は生命保険の中でも最も核となる部分の保険となります。通常定期保険として単独で販売されることはあまりありませんが、定期保険という保険が生命保険のしくみを理解する上では最も役立つ保険といえます。保険料を支払っている期間だけが保障の対象となる生命保険です。
定期保険のしくみ
定期保険は「掛け捨て型」と呼ばれるタイプの生命保険にあたります。定期保険においては「被保険者」が保険期間内に死亡した場合に「死亡保険金」が支払われます。そのため、保険が満期となった場合その時点において保険契約は完全に失効するというタイプの保険となります。
その分「終身保険」や「養老保険」などのその他の生命保険と比較して保険料はかなり割安となります。なぜなら、定期保険の場合「現時点(契約期間中)」だけの保障でよいのに対して、終身保険は払い込み期間満了後の保障を、養老保険の場合は満期時の生存保険金のための費用を契約期間中に支払う必要があるためです。
そのため、定期保険の場合は解約返戻金というものはそもそもありません。あったとしてもほとんど0円に近い金額となります。
定期保険の保険料の計算方法
定期保険の保険料の計算方法は簡単です。
例えば期間10年の定期保険で保険金として3000万円の生命保険(定期)の場合は、
10年間の平均死亡率(年間あたり)が0.2%と仮定すると、3000万円×0.2%=6万円が年間の保険料となります。保険は若いうちに入った方がおとくというのは、例えば、20歳からの10年よりも40歳からの10年の方が平均死亡率が高いためです。
具体的には以下のような要因により定期保険の保険料は変動します。
(1):年齢
年齢は定期保険に加入する際の年齢です。統計上は年齢が若い人ほど死亡率は低く、逆に高齢者になるほど死亡率は当然に高くなりますので、加入時の年齢が若いほど定期保険の保険料は安くなります。
(2):性別
統計上、男性よりも女性の方が死亡率も低く平均寿命も長いのが現状です。そのため他の条件が同一であれば男性よりも女性の方が死亡率が低くなりますので、女性の方が定期保険の保険料も安くなります。
(3):健康状態
一般に健康状態が良い人の方が健康状態が悪い人よりも死亡率は低くなります。多くの生命保険会社では、健康診断結果が極めて良好、身長・体重・血圧が標準範囲内、非喫煙者などの特定の健康条件を満たすことで死亡率がひくいと判断され、定期保険の保険料が安くなります。
(4):契約期間
定期保険は加入時の年齢を元にして保険料が決定しますので、例えば20歳の時に40年満期の定期保険に加入した場合で、50歳になっても定期保険の保険料は変化しません。ですが、同年齢の死亡率は20歳のときよりも高くなっています。そのため、契約期間が長い場合は短い場合と比べて保険料は高くなります。(言い方を換えると、契約期間の長さで保険料が平準化されていくのです)
定期保険はどのようにして活用すべきか?
定期保険は「終身保険」や「養老保険」などの生命保険と比較して小額の保険料で手厚い保険金を掛けることができるという保険になっています。そのため、定期保険は一定期間だけ死亡保険による保障の度合いを上げたい場合などに有効な保険といえます。
例えば、現在28歳で子供が2人いるとしましょう(3歳と0歳)。この場合、子供の教育や養育のことを考えると今後子供たちが独立するまでの期間(仮に20歳とします)は子供の養育のために万が一の場合の備えたいという場合、一定期間の間だけ定期保険で死亡保障を積みまししておけば、万が一の場合の備えとなります。
定期保険の派生商品
生命保険としては定期保険に分類されますがその派生的な商品をいくつか紹介していきます。
・低減定期保険
低減定期保険(ていげんていきほけん)とは、保険料は一定ですが、死亡時の保険金が年を経るにしたがって減額されていくタイプの定期保険です。保障が徐々に小さくなりますので、保険料は通常の定期保険よりも安くなります。子供などを抱えていて徐々に必要な養育費用が減っていく場合などに有効な保険の一つです。

生命保険についての知識を自分で身につけ、それを使って賢く生命保険を見直すためのアドバイスサイトです。保険の基礎から、見直しの方法、そもそも保険が必要なのかなどを分かりやすく解説しています。 |